暑い夏にはさっぱりしたお寿司などが食べたくなりますね。  8月15日は刺身の日です 1448(文安5)年、室町時代後期の書記官・中原康冨の この日の日記に刺身が初めて文書に登場したそうです。 鯛なら鯛とわかるやうにその魚のひれを刺しておくので刺し身、つまり「さしみなます」の名の起りとあり、これが初めて文書に登場する刺身に関する記録とされています。 つまり、刺身の語源は魚を切り身にして盛り付ける際に、その魚の種類が特定できるように、使った魚の鰭(ヒレ)を切り身に刺し、区別し易くしたのが始まりと云われています。魚をよく知る人ならいいのでしょうが、詳しくない私にとっては、ヒレから判断は難しい気がします。日本人は昔から魚を食べていますが、もっとも古い調理の形として「なます」があります。「なます切り」という言葉もあるくらいで、ようは生魚をひと口大にぶつ切りにしたものです。「わさび」や「しょうが」、「たで」などを加えた酢で食べられていました。なまですにつけて食べるから「なます」ですね。今は刺身といえばわさびとしょうゆですが、この食べ方になったのは200年くらい前、江戸時代後期に日本独特の、しょうゆが作られるようになってからです。 また「刺身」を「切り身」と言わないのは、「切る」という言葉が人を「切る」に繋がるという事で、武家社会から嫌われたとされていますが、「切る」のが駄目で、「刺す」のが良いとの理由が???です。察するところ、これは「人を切る」ではなく「腹を切る」に通ずるから避けたのではないかと言う気がします。関西などでは、同じ理由から「お造り」という言葉が生み出されました。 ところで、うなぎのお刺身を食べたことはありますか? うなぎのお刺身はふつう見かけることはありません。それはなぜでしょうか?  1つ目の理由は「味」です。うなぎをお刺身にすると、ほとんど味がせず、ゴムのような食感であまりおいしいとはいえないそうです。  そしてもう1つの理由は「毒」です。うなぎの血には「イクチオヘモトキシン」という毒が含まれています。この毒は60℃以上で5分間加熱すると消えてしまうので、蒲焼きにして食べるのがよいとされています。 ただし、うなぎから完全に血をぬいてお酢でしめれば、お刺身でも食べることができるので、うなぎのお刺身を食べる地域もあるそうです。雑学色々から